脱!公務員ブログ

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今の部署は出世できる?地方公務員(市役所)の出世部署ランキングを元地方公務員が徹底解説

本記事は地方公務員(市役所)の出世部署・出世コースについて、ランキング形式で解説しています。

地方公務員は、表向きは年功序列なので給与に大きく差はつかないものの、どの部署を経験しているかに着目すると、その職員が出世コースに乗っているかどうかを判別することが出来ます。

出世する職員は高ランク帯の部署をループします。逆に評価が低い職員は低ランク帯の部署を無限ループしますので、一度不名誉なレッテルが貼られてしまうとそこから抜け出すことは困難です。

それでは解説していきます!

出世部署ランキング

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Sランク部署

財政課、人事課、企画課、秘書課、省庁・民間出向

Aランク部署

総務課、議会事務局、情報政策課、商業・観光部署全般、広報課

Bランク部署

契約課、都市計画課、市民活動課、農業系部署、産業系部署、防災課

Cランク部署

土木課、建築課、道路維持課、管理課、宅地開発課、学校教育系部署、消費生活課

Dランク部署

環境課、生涯学習系部署、児童課、戸籍課、納税課、市民税課、年金課、資産税課

Eランク部署

国保課、水道系部署全般、清掃課、福祉系部署全般

Fランク部署

出先機関全般、出張所

部署について各ランク別に解説

出世部署に関する全体的な傾向と、各ランクの部署とその理由について解説します。

全体的な傾向について

出世部署と呼ばれる部署に共通している要素があります。

それは、内部事務や組織管理がメインのバックオフィス系部署であることです。

納得できない方もいらっしゃるかと思いますが、「市民対応」を行う部署より、「予算・人事・総務」といった内部向けの仕事を担当する部署の方が圧倒的に重要視されています!

※「市民対応」を行う部署の職員は、人事権を持っている人間からソルジャー要員と揶揄されています。(私はこのような組織運営に強い疑問を持っていました。全体の士気が低下しますし、健全な組織運営とは程遠い考え方だと感じていました。)

出世する職員は内部事務や組織管理を担当する部署をループし、出世できない職員は、「市民対応」をメインで行う部署を無限ループすることとなります・・・

 Sランクの部署と理由

 【財政課、人事課、企画課、秘書課、省庁・民間出向】

このランク帯の部署に配属されれば、出世は間違いないです。

部長級まで昇進する職員は、最低この中の一つの部署は経験しています。

ただし、どの部署も激務です。

まずは財政課ですが、カネを司る部署であるため、どこの自治体でもトップレベルの権力を持っています。

各部署は予算編成時期になると、財政担当者の顔色を窺いつつ、少しでも予算をつけてもらうために大量の資料作成に励むこととなります。

各課の管理職と調整しなくてはいけない場面も多々あるため、幹部レベルの職員に名前を覚えてもらいやすいです。

次に人事課です。

ヒトを司る部署であるため、こちらも非常に権力が強いです。

根も葉も無い噂話から、各部署毎の裏事情、職員間の恋愛話や人間関係などの情報が集まってくるため、口の堅い職員でないと務まらないでしょう。

各職員がどれだけ評価されているかの情報が得られるため、自分以外の職員が出世しそうかどうかも目星がつきます。

次に企画課です。

各種事業計画の策定や、市長答弁の内容を調整したり、政策を推進するための業務を担っています。

調整や説明が多いため、市長や副市長との距離が近く、各課の事業に対して政策的な判断を行う場面もあり、権力が強いです。

次に秘書課です。

こちらも市長・副市長のスケジュール調整や決裁の調整など、きめ細やかな配慮が求められるため、品行方正で高評価の職員しか配属されません。

余談ですが私がいた自治体では、出張に同伴することもあるため、市長が男性である場合は男性職員しか配属されないといった裏ルールが存在していました。

トップのおひざ元であるため、とても権力が強いです。

最後に省庁や民間企業への出向です。

メンツの問題もあり、比較的優秀な職員が出向対象に選ばれることとなります。

出向が終わったら、高ランク帯の部署に配属されることが多いです。

これも余談ですが、私がいた自治体では今配属されている部署が嫌で、確実に脱出するために出向に応募している職員も多数存在しました。(仲間内ではこの行動を緊急脱出ボタンと揶揄していました)

 Aランクの部署と理由

 【総務課、議会事務局、情報政策課、商業・観光部署全般、広報課】

Sランクよりは一枚落ちますが、このランク帯も出世が見込めます。

こちらの部署も比較的忙しい傾向があります。

まずは総務課です。

庁舎そのものの管理や、庶務的な対応全般、郵便、文書統計や法務などの業務を行っています。全ての部署と関わるため、煩雑な業務や調整事項が多いです。

その分、庁内の職員には名前を覚えてもらいやすいです。

次に議会事務局です。

議会の議事録作成や、議員さんのお世話をする業務を担っています。

答弁調整を行う各課の管理職は、議員さんとの調整で大変な思いをすることが多いですが、議員さんは議会事務局の職員には優しいという話をよく聞きます。

注意点ですが、議員さんとトラブルを起こしてしまった議会事務局の職員が、翌年生活保護課に異動となっていたという話があります・・・

良くも悪くも議員さんと直接関わる場面が多いため、慎重に対応することが必要です。

次は情報政策課です。

こちらは私が所属していた部署で、庁内のITインフラ管理、業務システム全般の面倒をみる業務です。また、近年ICTを活用した政策推進や、DXの機運が高まっていることから、今後より重要視される部署になると予想しています。

自治体によって、情報政策を取り扱わず内部IT関係(運用保守的な業務)だけを担っている場合もありますが、その場合は少し出世ランクが下がると思います。

次に商業・観光部署全般です。

自治体にもよると思いますが、私のいた自治体では花形部署であり、こちらの部署に異動を希望する職員は多かったです。

地元の商店街の方や、民間企業の方と関わる機会が非常に多く、外の空気に触れられるという点も非常に魅力的です。

イベントや祭り、関係者との飲み会などが非常に多いようなので、時期によって土日返上になってしまうことが辛い点でしょうか。

最後に広報課です。

広報誌の作成、ホームページやSNSでの情報発信を担当します。

市長の考えやメッセージ、自治体全般の政策的な話を取り扱うこともあり、優秀な職員が配属されることが多いです。

辛い点としては、市民からの苦情の一時受付となるケースが多く、また広報課で直接回答することが少ないため、各課に回答を依頼するなどの調整業務が多数発生します。

 Bランク・Cランクの部署と理由

Bランク

【契約課、都市計画課、市民活動課、農業系部署、産業系部署、防災課】

Cランク

【土木課、建築課、道路維持課、管理課、宅地開発課、学校教育系部署、消費生活課】

このランク帯の部署については、自治体ごとの重視している政策などによりランクが上下します。

出世という観点だと、Dランク以下の部署よりは少し良いかなといった感覚で、Aランク以上の部署とは壁があります。

 Dランク・Eランク・Fランクの部署と理由

Dランク

【環境課、生涯学習系部署、児童課、戸籍課、納税課、市民税課、年金課、資産税課】

Eランク

国保課、水道系部署全般、清掃課、福祉系部署全般】

Fランク

出先機関全般、出張所】

このランク帯の部署は窓口部署であったり、不人気部署であったり、ルーチンワークが多い傾向にあります。

そのため、新卒職員が多く配属されます。

窓口部署で卒なく業務をこなしており、高評価が得られれば高ランク帯の部署に異動することが期待できますが、低評価になってしまうと、このランク帯の部署を無限ループ異動することとなります。

部署によっては左遷的な意味合いが強いところもあり、特に出先の出張所だと出世から縁遠い職員が配属されるケースが散見されます。

よくあるケースの例ですが、出世から外れた50代の主査職が退職前に出先機関に配属され、そのまま退職を迎える、といった配置がなされます。

まとめ

地方公務員の出世部署ランキングについて解説してみましたが、いかがだったでしょうか。

これから地方公務員を目指す方は、最初から高ランク帯の部署に配属されることは非常に稀ですので、低ランク帯の部署に配属されても腐らずに真摯に業務に取り組んでいれば、いつか希望の部署に異動できると思いますので、入庁後の参考にして下さい。

また、SランクやAランクの部署については、どの自治体でもほぼ間違いなく出世コースだと思いますが、それ以外のランク帯については、その自治体が重視している政策や事業内容、地域の特色などにより変動しますので、そういった要素も踏まえて判断頂けるとより精度が高くなると思います。

現職の自治体職員の方がいらっしゃいましたら、ランキングに対する意見や感想を貰えると非常に嬉しいです。

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