本記事は、LicuC level1に一発合格した私の体験を元に、試験の出題範囲や勉強方法についてご説明します。
Linux系OSの知識がほとんど無かった筆者でも、学習環境を用意し、試験対策にしっかり取り組むことで合格することができました。
これからLinucの試験を受けようと思っている方は是非ご一読ください。
LinuC Level1 試験概要
LinuC Level1は101試験、102試験の2つに分かれています。
この2つの試験両方に合格することで、level1の認定を貰えます。
それぞれ1回の受験料は税込で16,500円と受験料がそれなりに高額であるため、何としても一回で合格したいところですね。(後述するPing-tのサイトからバウチャーを購入すれば、税込15,400円で受験することが可能)
受験方法についてですが、下記のサイトでアカウント登録を行います。
試験会場は自宅か最寄りのテストセンターで受験するか、選ぶことができます。
筆者は近くのテストセンターで受験してきましたが、本人確認のため身分証明書2点を持参する必要がありますのでお忘れなく。
LinuC Level1 出題範囲
101試験 出題内容
- 1.01 Linuxのインストールと仮想マシン・コンテナの利用
- 1.01.1 Linuxのインストール、起動、接続、切断と停止
- 1.01.2 仮想マシン・コンテナの概念と利用
- 1.01.3 ブートプロセスとsystemd
- 1.01.4 プロセスの生成、監視、終了
- 1.01.5 デスクトップ環境の利用
- 1.02 ファイル・ディレクトリの操作と管理
- 1.02.1 ファイルの所有者とパーミッション
- 1.02.2 基本的なファイル管理の実行
- 1.02.3 ハードリンクとシンボリックリンク
- 1.02.4 ファイルの配置と検索
- 1.03 GNUとUnixのコマンド
- 1.03.1 コマンドラインの操作
- 1.03.2 フィルタを使ったテキストストリームの処理
- 1.03.3 ストリーム、パイプ、リダイレクトの使用
- 1.03.4 正規表現を使用したテキストファイルの検索
- 1.03.5 エディタを使った基本的なファイル編集の実行
- 1.04 リポジトリとパッケージ管理
- 1.04.1 apt コマンドによるパッケージ管理
- 1.04.2 Debian パッケージ管理
- 1.04.3 yum コマンドによるパッケージ管理
- 1.04.4 RPM パッケージ管理
- 1.05 ハードウェア、ディスク、パーティション、ファイルシステム
- 1.05.1 ハードウェアの基礎知識と設定
- 1.05.2 ハードディスクのレイアウトとパーティション
- 1.05.3 ファイルシステムの作成と管理、マウント
101試験では、Linuxの基礎的な操作方法や、ファイルやディレクトリ構造、よく使うコマンドやハードウェアに関する知識が問われます。
102試験 出題内容
1.06 シェルとスクリプト
1.06.1 シェル環境のカスタマイズ
1.06.2 シェルスクリプト
1.07 ネットワークの基礎
1.07.1 インターネットプロトコルの基礎 1
1.07.2 基本的なネットワーク構成
1.07.3 基本的なネットワークの問題解決
1.07.4 クライアント側の DNS 設定
1.08 システム管理
1.08.1 アカウントの管理
1.08.2 ジョブスケジューリング
1.08.3 ローカライゼーションと国際化
1.09 重要なシステムサービス
1.09.1 システム時刻の管理
1.09.2 システムのログ
1.09.3 メール転送エージェント
1.10 セキュリティ
1.10.1 セキュリティ管理業務の実施
1.10.2 ホストのセキュリティ設定
1.10.3 暗号化によるデータの保護
1.10.4 クラウドセキュリティの基礎
1.11 オープンソースの文化
1.11.1 オープンソースの概念とライセンス
1.11.2 オープンソースのコミュニティとエコシステム
102試験ではbashシェルやシステム管理、基礎的なネットワークの知識やセキュリティ、オープンソースの概念に関する知識が問われます。
勉強方法
初めに参考書として、「Linux教科書 LinuCレベル1 Version 10.0対応」(通称:小豆本)を購入します。
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この本は試験範囲に沿って必要な知識がまとめられており、コマンド等の習熟に必要な環境の構築方法も付録についていますのでおススメです♪
ある程度Linuxの知識がある方は別ですが、私のような初学者は本を読むだけでは絶対に覚えられません。
そのため、実際にLinux系OSを操作し、コマンドを入力して実践してみることが非常に重要です。
この本の付録に記載されているように、学習環境用にWindowsOS上に仮想マシンとしてLinux系OSをインストールします。
リソースに余裕があれば、Debian系とRedHat系それぞれのOSを構築すると、なお良いです♪(試験出題範囲に、Debian系とRedHat系の違いを聞いてくる部分や、それぞれのディストリビューション毎にパッケージ管理方法やディレクトリ構造が若干異なる部分があるため)
インストールするOSですが、Debian系としてUbuntu、RedHat系としてCentOSをチョイスするのがよいです。
前述の通り試験は2つに分かれているため、まずは101試験の範囲を徹底的に学習し、試験を突破したら102試験を学習するといった流れで試験対策を行うことで、集中して取り組むことができます。
小豆本に書いてあるコマンドを学習環境で試し、ある程度知識がついてきたら、Ping-tという学習サイトに登録を行います。
こちらのサイトでは101試験の出題範囲に関しての約650問程度の豊富な種類の問題集を、無償で利用することが出来ます!
問題の内容は実際の試験にかなり近いですし、それぞれ設問に対しての解説も充実しているので、知識が定着しやすいです。
演習問題を繰り返し解き、全ての問題に対しコンボ(2連続正解)を記録する状態まで理解度を高め、模擬試験を受験します。
この模擬試験でも90%以上の正答率を安定して記録できるようになったら、試験にも合格するレベルになっているはずですので、受験の申し込みをしましょう。
※私はこの状態になるまで問題集をやり込みました
レベル40になるまでやり込めば、間違いなく合格できると思います。
102試験の問題集は有償となっています。筆者は1か月2,400円のプランで利用しました。
学習時間ですが、私の場合は101試験と102試験のそれぞれで、小豆本と実機での学習に約17時間程度、Ping-tでの問題集を解くのに約15時間程度要しました。
試験合格までに、トータルで約64時間程度学習時間を費やしたことになります。
受験結果
101試験、102試験ともに受験時間は大幅に余ったため、余裕を持って回答を見直しすることができました。
※私のスコアレポート
両試験ともに6割程度正解できれば合格のようです。
101試験はSSH関係の設問や、各コマンドのオプション、パッケージ管理のコマンドなどが印象に残っています。
102試験は101試験に比べると細かいコマンドのオプションを聞かれる割合は少し下がるように感じましたが、ネットワークに関する基礎知識や各プロトコルのポートなど、LinuxOSだけの知識では無いものも聞かれるため、このあたりも重点的に取り組む必要があります。
晴れて合格できれば、認定書が貰えます♪
まとめ
筆者がLinuC Level1に合格した学習方法や、試験対策についてお話ししましたがいかがだったでしょうか。
冒頭でもお話ししたようにLinux系OSの知識がほぼ無いところから学習を始めても合格することができました。
合格することで知識の客観的証明にもなりますし、何より学習過程で体系的に知識を身につけることができますので、筆者同様にLinux系にあまり強くない方ほどスキルアップのために資格取得に取り組んだらよいと思います!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
下の記事は、基本情報技術者試験について解説しています。