近年はすっかりBクラスの常連チームとなってしまった日本ハムファイターズ。
新庄監督就任後から2年連続最下位という苦しい状況ですが、今季の日本ハムファイターズは一味違います。
野球解説者等の下馬評は低いままですが、私は高い確率で今季の日本ハムファイターズはAクラス入りできると見込んでいます。
(参考)順位予想の記事リンク
www.withdrawal-civilservice.com
令和6年4月22日現在、4連勝中で貯金3で2位に浮上した好調のファイターズ。
本記事では、今季のファイターズがAクラス入り可能と考える根拠について、余すことなくお話ししていきます。
Aクラス入りが可能な根拠
Aクラス入りが可能と考えた根拠について、順番に説明します。
本気を感じるオフシーズンの補強
FA戦線に全くと言っていいほど参戦してこなかったファイターズですが、今年は元オリックスの山崎福也選手を獲得しています。
元同僚の伏見捕手が在籍していること、幼少期のエピソードからファイターズを選んでくれたものと推測されますが、山崎選手の加入はチームにとって心強い補強となりました。
また、新外国人選手も複数人獲得しました。
投手では、元日ハムのバーヘイゲン、速球が売りのザバラ、マーフィー。
野手では、メジャーでシーズン30本以上のホームランを放った実績のあるレイエス、3Aながら俊足巧打のスティーブンソンを獲得しました。
このように補強が行えるようになった背景には、エスコンフィールドの完成が大きく影響しています。
長年にわたり日本ハムは、悪名高き札幌ドームに高額な利用料を搾取され続けて満足に補強が行えない経営状況でした。
今年の補強は、札幌ドームの呪縛から解き放たれ順調に利益を生み出している球団が、戦力増強により優勝を目指す体制に入ったといえます。
充実の投手陣
長らく低迷しているファイターズですが、投手陣はメンバー的にもスタッツ的にも決して見劣りしません。
昨シーズンは、チーム防御率3位を記録しています。
メンバーは、
- 先発の三本柱として伊藤、加藤、山崎福
- ローテ候補として、金村、北山、鈴木健、根本、上原、新外国人
- リリーフは勝ちパターンとして起用可能な河野、池田、田中正義
上記の選手層は、他球団と比べても決して見劣りしません。
ペナントレースはピッチャーが安定しているチームが有利ですので、これはファイターズが好成績を残せる可能性が高い、と言えるでしょう。
2024/4/16現在で金村が8回のセットアッパーを務めていますが、いまだ失点を許していないという驚異的な成績を残しています!
松本剛の復調気配
2022年シーズンで首位打者を獲得した松本剛ですが、昨シーズンは下半身のケガがあり、満足な成績を残すことができませんでした・・・
しかしながら、今季は万全の体制で出場できる見込みです。
2年前に首位打者を獲得した時と同様のバッティングを期待してもよい状況です!
近藤選手がFAで流出してから打線の核となる存在が確立できていませんので、松本剛選手にはリードオフマンとして打線をけん引してもらいたいところですね。
意外と強力打線の可能性あり
近年ファイターズが低迷している理由は、野手陣が小粒であり慢性的な得点力不足と守備難によるものが大きいです。
ですが、私は今季の打線は一定程度の得点力はあると見込んでいます。
クリーンアップ候補として、
リードオフマンとして、
その他脇を固める選手として、
- チャンスに強く野球脳のある郡司
- パンチ力のある水野、奈良間、石井
このメンツであれば、他球団にとって油断ならない打線を組むことができます。
若手ながら、ここ数年で着実に進歩している選手たち。
今年のファイターズ打線は甘く見ると痛い目に遭うでしょう。
各ポジションの戦力分析
独自の見解ですが、ポジション別に分析した結果について解説します。
投手陣
まずは投手陣についてです。
先発
まず三本柱として、伊藤、加藤、山崎福選手がいます。
この三人は高い確率でQSが見込める選手ですので、シーズン通しての活躍が計算できます。
シーズン開幕前は、上沢が離脱したとはいえ、バーヘイゲンやマーフィー、その他若手の選手で先発候補は豊富かと思われました。
しかしながら、蓋を開けてみると想定外の事態が多数発生しました。
バーヘイゲンは不調を隠して契約したのかと疑われるレベルの不調。
マーフィーはリリーフとして起用されていますが、パッとしない内容。
上原は立て続けに炎上。
新人王候補の金村はリリーフに回るなど、開幕前に予想された陣容とは大きく異なっています。
明るい内容としては、北山選手が立て続けに好投し完封勝ちを収めた点と、育成上がりの福島選手が期待できる投球内容を1軍で披露してくれた点です。
5、6人目が流動的な状況となっていますが、他チームと比べても見劣りしない状況ではありますので、先発陣は問題なしと見ています。
リリーフ
池田選手の離脱はあったものの、今季のリリーフ陣はパリーグ最上位といっても過言ではないと感じています。
なにより勝ちパターンが最強すぎます。
7回の河野は開幕から6登板して無失点、WHIPは脅威の0.5台です。
8回の金村はリリーフに回ると報道が出た際には、物議を醸しだしました。
ですが、結果的にいまだ無失点で素晴らしい好リリーフを続けており、チームに必要不可欠な存在となっています。
金村が8回でなければ落としていた試合が数試合あったと私は感じています。
9回の田中正義も無失点ではないものの、セーブ機会は100%成功しており、今のところ順調な様子。
その他の投手についても北浦が無失点ですし、勝ちパターン以外の杉浦、生田目、福田、サブマリン鈴木健也なども比較的安定しており層が厚いです。
2軍にもリリーフ候補は潤沢におりますので、この点は非常に強いと思っています。
盤石なリリーフ陣を擁していることで、今季のファイターズは接戦に非常に強いです。
失点を許さない強力なリリーフ陣がいることで、終盤の1点を争う展開になった際に、相手チームより有利にゲームを進めていると言えるでしょう。
野手陣
ここ最近は貧打と守備難が目立つ野手陣ですが、今季は改善のめどが立ったと感じています。
それではポジション別の状況について解説します。
キャッチャー
近年は明確に弱点といえるポジションでした。
しかしながら、今季は田宮選手が台頭したことにより改善されると感じています!
近藤選手を彷彿とさせる粘り強く逆方向に打つバッティング、「ゆあビーム」と比喩される盗塁を許さない強力な肩。
どれも近年の日ハム捕手陣にはなかった要素ですので、喜ばしい状況です。
まだまだ経験は足りませんが、そこはFAで加入した伏見選手と併用することにより、チームバランスが保たれるとみています。
今季はまだキャッチャーでの出場がありませんが、マルティネス選手もいますので、捕手陣は弱点でなくなったと言っていいでしょう。
ファースト
ファーストは主にマルティネスが務めている状況です。
マルティネスは圧倒的な成績を残したシーズンはありませんが、得点圏打率も高く一発の可能性もあり、投高打低のパリーグにおいては強力な打者といえるでしょう。
マルティネスがDHやキャッチャーを務めた場合、清宮やレイエス、今は不調ですが野村を置く手もあり、ファーストに関しては何の心配もいらない状況です。
セカンド
センターラインを固めることができていない日本ハムの最大のウィークポイントです。
田中賢介の引退以降、レギュラー格の選手が長年不在のポジション。
候補として、上川畑、石井、奈良間、加藤豪、中島がいますが、どの選手も抜きんでた成績を残した実績はありません。
しかしながら、今シーズンは競争の効果が表れているのか、各選手が例年以上に活躍している状況です。
直近数年間と比較して、わずかづつですが好転の兆しが見えています。
まだまだ日替わりでスタメンが変わっていることもあり、誰がセカンドのレギュラーを掴むのか、注目していきたいと思います。
サード
開幕前は清宮または野村が務めると予想されていました。
清宮に関してはキャンプ前の自主トレで怪我による出遅れとなってしまい、開幕スタメンは野村が務めることになりました。
ところがこの野村が打率0割台と極度の不振に陥ってしまい、代わりに郡司が穴を埋めることに。
4月中旬に清宮がようやく一軍に上がってきたこともあり、起用に関していくつか選択肢があるポジションです。
誰が最終的にレギュラーの座を掴むのかはわかりませんが、実績でいうと清宮が一歩リードでしょうか。
どの選手も打力は期待できますので、今シーズンにさらに飛躍できるかがポイントです。
ショート
日本ハムのウィークポイントその2です。
セカンド同様にレギュラーを固めることができていないポジションです。
このショートについてもかなり懸念がありましたが、開幕後は水野が打撃も好調で、守備も見違えるほど向上しています。
この水野の台頭は、日本ハムにとっては嬉しい誤算です。
よほど調子が悪化しない限りは、水野がレギュラーを掴むと私はみています。
外野
センター松本、ライト万波は攻守ともに強力です。
外野に関しては他球団より優れているといえる日本ハム。
誤算はレフトのレギュラー候補であったスティーブンソンが極度の不振により、2軍落ちしてしまったことです。
このスティーブンソンですが、ここまでの打撃内容はかなりのボール球に手を出してかすりもせずに三振の山を築く(三振率40%超)など散々たる内容でした。
守備も肩が弱く打球判断もあまり良くないようにみえますので、残念ながらあまり活躍は期待できない状況です。
この残り1枠のレフトを争うのが、俊足の五十畑、郡司、怪我で出遅れている浅間、一発のある今川などの選手たち。
このレフトについては、登板するピッチャーや他ポジションの選手の兼ね合いで、しばらくの間は流動的になるとみています。
DH
メジャーで通算100本以上のホームランを放ったレイエスがメインとなるでしょう。
開幕後レイエスは打率1割台ですが、ホームランは2本出ています。
出塁率は3割近くありますし、選球眼が良いタイプと感じていますので、慣れるまで我慢して起用するのが良いと思っています。
このレイエスが日本野球に適応して活躍するかどうかが、日本ハム上位進出の大きな鍵となるでしょう。
不安要素
Aクラス入りが期待される日本ハムですが、不安な要素もあります。
選手の平均年齢が若い
プラスに捉えれば成長の余地があり、体力もあって勢いもあります。
しかしながら、長いペナントレースを戦い抜く上で、他チームと比べて経験豊富な選手が少ない点は不安要素です。
若さゆえの勢いもあるので、チーム状態が良い時はいいですが、悪くなると立て直しがきかず、一気に崩れる危うさも秘めています。
この特性が今シーズンどんな結果をもたらすのか、一ファンとしてじっくりと戦況を見守りたいところです。
助っ人外国人が期待外れ
既にスティーブンソンが厳しい状況ですし、バーヘイゲンも期待されていた役割を果たせていません。
さらにはザバラやマーフィーもパッとしない成績ですので、開幕前の助っ人外国人に関する期待値は大きく裏切られてしまった状況です。
裏を返せば助っ人があまり機能しなくても勝ち星が拾えているとも言えますが、他球団と比べて助っ人の質が低いのは気になります。
新庄監督の采配
過去2年間の采配については、ダブルスクイズ失敗、3塁エンドランなど、期待値の低いトンデモ采配が目立っていました。
選手の好みについても偏りがあり、過去2年については優先起用する選手が妥当とは言えない状況も多かったです。
しかしながら、今シーズンに関しては見違えるようにまともな采配を行い、概ね妥当な選手起用を行っています!(普通が一番ってやっとわかってくれた・・・)
このままの調子で采配を行っていただき、つい奇策を行ってしまう悪い癖が表に出ないことを祈ります。
あとがき
色々と見解を述べましたが、私は日本ハムファイターズがAクラス入りする確率は90%以上あると考えています。
難敵はバランスの良いオリックス、打力のあるソフトバンクとみています。
この二チームどちらかに勝ち越せば、Aクラス入りはもちろん、優勝の可能性も出てきますので、なんとか下馬評を覆してほしいところです。
まだまだシーズンが始まったばかりですのでどうなるかわかりませんが、一ファンとして結果を楽しみに毎試合観戦したいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!