脱!公務員ブログ

元地方公務員(市役所職員)のSEが、自身の体験を元に公務員の実態や役立つ知識や経験談、IT関連の技術的な情報、美味しいお店の情報、趣味(野球、音楽、ゲーム、麻雀)に関すること、私自身の波乱に満ちた人生経験について発信します。記事を読んだ後は少し知識が増えて、笑顔になれる(ネタ要素満載)、そんなブログですので是非お立ち寄り下さい♪

麻雀の牌種別危険度と放銃率の考察について

今回の記事は、筆者の個人的な趣味である麻雀についての考察です。

相手がテンパイしていることが確定している状況で、牌の種類や待ち形、河や手牌の状況から切り出す牌がどのぐらいの危険度かという点についてまとめたものです。

字牌や19牌は比較的安全で、456牌は危険度が高いというのは麻雀愛好家ならば周知の事実ではございますが、その常識的な感覚は確率にしてどの程度差があるものなのか、統計データに基づいて確率計算を行っています。

私は麻雀歴18年程度で、今は引退していますが天鳳で5,000半荘程度対局し、鳳凰卓での対局経験もあります。最高段位8段ですが、だいたい6段~7段をうろうろしていました。

フリー雀荘での成績は、一般的なチェーン店ですが月間の平均順位2.28~2.41程度です。(場代高いのであまりプラスにはなりませんが、手出し無しで遊んでるぐらいの成績と捉えてください。)

実戦において思い込みや間違った常識に惑わされることなく、臨機応変な打牌を選択する上で、知識として確率を把握しているのといないのとでは大きな違いがありますので、参考にしていただければ幸いです。

テンパイ時の待ち形の出現率

テンパイ時の待ち形の出現率です。

★テンパイ時待ち形出現率

待ち形 出現割合
両面系 56.30%
シャンポン 18.18%
単騎 9.91%
カンチャン 12.08%
ペンチャン 3.53%

 

テンパイ時待ち形別出現割合

多面待ちは両面に含まれています。

見ての通り6割弱が両面待ち以上となっています。

両面待ち(良形)の放銃率

相手の待ち形が両面(2種)であると仮定した場合に、数牌を切り出した時に放銃する確率です。

通った筋の数に応じて危険度が変動します。

★両面待ちの場合の放銃率

残り筋数 安全筋数 放銃率
18 0 5.556%
17 1 5.882%
16 2 6.250%
15 3 6.667%
14 4 7.143%
13 5 7.692%
12 6 8.333%
11 7 9.091%
10 8 10.000%
9 9 11.111%
8 10 12.500%
7 11 14.286%
6 12 16.667%
5 13 20.000%
4 14 25.000%
3 15 33.333%
2 16 50.000%
1 17 100.000%

 

両面待ち放銃率グラフ

河が字牌オンリーの場合、最低でも5.5%程度は放銃してしまうという計算になります。

確率的には、残り筋数が半分を切ったあたりから放銃確率が高くなってきます。

★ノベタン、亜両面の場合(4567、4456など)の放銃率

残り筋数 安全筋数 放銃率
18 0 4.167%
17 1 4.412%
16 2 4.688%
15 3 5.000%
14 4 5.357%
13 5 5.769%
12 6 6.250%
11 7 6.818%
10 8 7.500%
9 9 8.333%
8 10 9.375%
7 11 10.714%
6 12 12.500%
5 13 15.000%
4 14 18.750%
3 15 25.000%
2 16 50.000%
1 17 100.000%

 

ノベタン・亜両面待ち放銃率グラフ

テンパイ者が当たり牌を自分で2枚利用していることから、純粋な両面待ちと比較して危険度が25%低下します。(両面待ちは最大で8枚当たり牌が存在しうるのに対し、ノベタンと亜両面の場合、最大で6枚の当たり牌が存在することになるため、6/8=75%となる)

カンチャン・ペンチャン待ち(愚形)の放銃率

相手の待ちがカンチャンorペンチャン待ちであると仮定した場合の確率です。

カンチャン待ちは21種類(2~8)、ペンチャン待ちは6種類(3,7)が当たり牌となりえます。

★カンチャン待ちの場合の放銃率

残り牌数 安牌数 放銃率
21 0 4.762%
20 1 5.000%
19 2 5.263%
18 3 5.556%
17 4 5.882%
16 5 6.250%
15 6 6.667%
14 7 7.143%
13 8 7.692%
12 9 8.333%
11 10 9.091%
10 11 10.000%
9 12 11.111%
8 13 12.500%
7 14 14.286%
6 15 16.667%
5 16 20.000%
4 17 25.000%
3 18 33.333%
2 19 50.000%
1 20 100.000%

 

カンチャン待ち放銃率グラフ

カンチャンに刺さってがっかりすることがよくありますが、思っていたより確率は高かったです。

全ての牌が通っていない状況でも、4.7%程度は放銃してしまうようです。

★ペンチャン待ちの場合の放銃率

残り牌数 安牌数 放銃率
6 0 16.667%
5 1 20.000%
4 2 25.000%
3 3 33.333%
2 4 50.000%
1 5 100.000%

 

ペンチャン待ち放銃率グラフ

6種類の牌しか当たり牌になり得ないため、高確率となってしまいましたが、そもそもペンチャン待ちの出現率が低く、ペンチャン待ちとわかっていて3,7牌を切った時(実戦上ありえない)の確率のため、参考値としてください。

※ 実戦における危険度については、本記事の後半で解説します。

シャンポン・単騎待ち(愚形)の放銃率

相手の待ちがシャンポンor単騎待ちであると仮定した場合の確率です。

全ての牌が当たり牌となりえます。

★シャンポン待ちの場合の放銃率

残り牌数 安牌数 放銃率
34 0 2.941%
33 1 3.030%
32 2 3.125%
31 3 3.226%
30 4 3.333%
29 5 3.448%
28 6 3.571%
27 7 3.704%
26 8 3.846%
25 9 4.000%
24 10 4.167%
23 11 4.348%
22 12 4.545%
21 13 4.762%
20 14 5.000%
19 15 5.263%
18 16 5.556%
17 17 5.882%
16 18 6.250%
15 19 6.667%
14 20 7.143%
13 21 7.692%
12 22 8.333%
11 23 9.091%
10 24 10.000%
9 25 11.111%
8 26 12.500%
7 27 14.286%
6 28 16.667%
5 29 20.000%
4 30 50.000%
3 31 66.666%
2 32 100.000%

 

シャンポン待ち放銃率グラフ

シャンポン待ちは上がりにくいため、上記の確率となっています。

残り10種類でようやく放銃率が10%に達しますし、全種類の牌が通っていない状況(1巡目限定ですが)でも3%未満の放銃率です。

自分で当たり牌を半分使用しており、当たり牌の枚数が最大4枚しかないので低確率となってしまう待ちなので、実戦の感覚からしても妥当な数値ですね。

★単騎待ちの場合の放銃率

残り牌数 安牌数 放銃率
34 0 2.206%
33 1 2.273%
32 2 2.344%
31 3 2.419%
30 4 2.500%
29 5 2.586%
28 6 2.679%
27 7 2.778%
26 8 2.885%
25 9 3.000%
24 10 3.125%
23 11 3.261%
22 12 3.409%
21 13 3.571%
20 14 3.750%
19 15 3.947%
18 16 4.167%
17 17 4.412%
16 18 4.688%
15 19 5.000%
14 20 5.357%
13 21 5.769%
12 22 6.250%
11 23 6.818%
10 24 7.500%
9 25 8.333%
8 26 9.375%
7 27 10.714%
6 28 12.500%
5 29 15.000%
4 30 18.750%
3 31 33.000%
2 32 50.000%
1 33 100.000%

 

単騎待ち放銃率グラフ

単騎待ちの場合、シャンポン待ちよりも更に確率が低下します。

実戦ではチートイの場合など字牌や1,9牌などを選択して不要牌を狙われるケースが発生しますので、次は実戦を踏まえた牌種別の危険度を考察します。

牌種別放銃率(危険度)の考察

危険度は次の通りの序列となります。

字牌<1,9牌<2,8牌<3,7牌<4,5,6牌

これは、テンパイ時の牌姿が関係しています。

字牌はシャンポン待ちと単騎待ちの2種、

1,9牌は両面待ち、シャンポン待ち、単騎待ちの3種、

2,8牌は両面、シャンポン、単騎、カンチャン待ちの4種、

3,7牌は両面、シャンポン、単騎、カンチャン、ペンチャン待ちの5種、

4,5,6牌は両面、シャンポン、単騎、カンチャンの4種ですが、

両面時に2つの筋が該当しうるため、危険度では3,7牌の上になります。

ここで、テンパイ時の待ち形出現率を再掲します。

★テンパイ時待ち形出現率

待ち形 出現割合
両面系 56.30%
シャンポン 18.18%
単騎 9.91%
カンチャン 12.08%
ペンチャン 3.53%

 

テンパイ時待ち形別出現割合

上記の表を利用し、牌の数が全てフラットであると仮定した場合、待ち形出現率を加味することで、牌種に応じた危険度を導き出すことができます。

★牌種に応じた放銃率(危険度)計算式

残り牌数による待ち形危険度1×待ち形出現率1+残り牌数による待ち形危険度2×待ち形出現率2+・・・・・

例えば現物が10種類という状況で、通っていない西を切った場合はシャンポン待ちと単騎待ちしか発生しませんので、

0.04167*0.1818+0.03125*0.0991=0.010672481≒1%

となります。

同様に現物10種類(字牌5種、数牌5種、3,7牌は無し)、通った筋数6種類の状況で、通っていない7を切った場合は、

0.04167*0.1818+0.03125*0.0991+0.0625*0.1208+0.16667*0.0353+0.07692*0.5630*0.5=0.045758912≒4.5%

となります。

両面待ちの計算時に1/2を乗じているのは、1,2,3,7,8,9牌の場合、一つの筋しか該当しないのに対し、4,5,6牌は二つの筋に該当するためです。

同様に現物10種類、通った筋数6種類の状況で、通っていない4を切った場合は、

0.04167*0.1818+0.03125*0.0991+0.0625*0.1208+0.07692*0.5630=0.061528441

6.1%

となります。

同様のシチュエーションにおいても、字牌と456牌で5%以上危険度が変わります。

上記の考察から感覚的ではなく、確率に基づいて字牌が安全であることがわかります。

最後に、実戦で高頻度で発生しそうなシチュエーションで、牌種別の放銃率を期待値計算して数値化します。

★10巡目リーチに対し、通っていない筋が9種、通っていない牌(カンチャン)が11種、通っていない牌(ペンチャン)が5種、通っていない牌(単騎、シャンポン)が15種の場合

牌種 放銃率 単騎のみ 片筋・中筋
字牌 1.71% 0.50%     -
1,9牌 4.84%   1.71%
2,8牌 5.93%   2.81%
3,7牌 6.64%   3.51%
4,5,6牌 9.06%   2.81%

 

※単騎のみは2枚切れの字牌を切る場合の確率、片筋・中筋はいわゆるスジ引っ掛けに刺さる確率と捉えてください。

上記の表を見ると、字牌は圧倒的に安全であり、

4,5,6牌は高確率で当たり牌となることが証明されています。

意外と1,9牌と2,8牌、3,7牌の間にはそこまで大きく確率差が無いので、

利用価値の低い牌とは言え過信は禁物です。

また、片筋・中筋の場合は、1,9牌が一番危険度が低くなり、

字牌と同程度の確率になるようです。

片筋・中筋の場合、4,5,6牌と2,8牌の危険度は同じとなり、3,7牌が一番危険になります。体感的にも納得できますし、一番引っ掛けが発生するケースですね・・・

実戦では、特定の牌の疑いが濃い状況(一色手、一巡目から中張牌が多く切られているなど)がありますので、必ずしも一律に語れる訳ではありませんが、この考察結果を一つの参考指標としていただければと思います。

まとめ

少々長い記事になりましたが、いかがだったでしょうか。

牌種別のシチュエーションに応じた危険度の考察データですので、実戦でもこのデータを参考にした立ち回りができると、冷静な判断ができます。

麻雀は古くから間違った思い込みやオカルトが根強いですが、本質的には期待値の高い選択をすることで成績が向上します。

ただし、確率の分母が大きいため、長期的な視点で考えることが大切です。

一日単位の対局では、いいことも悪いことも低確率の事象が続く、なんてことはザラにあります。

筆者も若い時は一局ごとに一喜一憂する、雑魚雀士でした・・・

不運に嘆いたり、幸運を実力と勘違いし慢心したり、感情に振り回されることなく常によい選択ができるようになると、仲間内レベルでは常勝になれますので、初心者~中級者の方は上を目指して頑張ってくださいね。

また、シチュエーション別にリーチへの放銃の期待値(失点の期待値)を考察した記事もありますので、こちらも読んでみてくださいね!

www.withdrawal-civilservice.com