本記事は元地方公務員(13年間勤務)である私が、地方公務員の金銭面での条件(昇給や各種手当など)について、解説します。
これから公務員を目指す方については、必見の内容ですので是非ご一読下さい!
月額の基本給について
基本給の仕組みについて解説します。
給料額が決定される仕組み
給料表という給与テーブルが存在し、級と号俸により金額が決定します。
級は係員~部長級までの8段階、号俸は各級ごとに段階が数十段階に分かれています。
初任給の金額目安ですが、新卒の場合、高卒で15万円程度、短大卒で16万5千円程度、大卒で18万程度となっています。
中途採用の場合、それまでの職歴や年齢に応じて初任給が決定されます。
前職が公務員系の場合、前職とほぼ同額で引き継がれるという話も聞きます。
昇給時期
年1回、1月に昇給します。
前述の号俸が勤務成績に応じて上昇します。平均的には一度の昇給で5千円~7千円程度月額基本給が上がります。
問題を起こして処分を受けてしまった場合や、休職となっている場合は昇給金額が低くなるまたは昇給しません。
また、退職間近の年齢(55歳)になると、昇給が止まります。
昇進した場合は、前述の級が一つ上がることになり、該当する級の給与号俸へと変更になります。
級の3段階目である主任職までは、問題を起こさない限り自動的に昇格しますが、4段階目以降(係長職以降)の昇格については人により昇格時期に差がつきます。
自治体によっては昇進試験制度を取り入れているところもあるようです。
各種手当
基本給以外の各種手当について、個別に解説します。
扶養手当
扶養している親族の人数に応じて支給されます。
私がいた自治体では、配偶者や父母については1人につき6,500円、子については1人につき10,000円が加算されていました。
住居手当
賃貸住宅に居住している場合、家賃により月27,000円を上限として支給されます。
昔は持家手当というものがあり、月数千円程度支給されていたのですが、公務員バッシングが強かった時代に廃止されてしまいました・・・
時間外手当
いわゆる残業代です。
残業を申請して、所属長の許可が出た分について支給されます。
部署にもよりますが、時間外の予算が決められているため、予算額が少なくなってきた状況だと暗黙の了解で時間外を申請しないなどの場合があります。(私は時間外を最小限に留めるタイプでしたが、時間外は100%申請していました。)
通勤手当
バスやJRなどの公共交通機関を利用し通勤する場合は、実費支給となります。
自家用車で通勤する場合は、距離に応じて一定額が支給される仕組みとなっています。
私はマイカー通勤を行っていましたが、駐車場代と燃料代をペイできるほどの金額にはならず、収支はマイナスでした。
寒冷地手当
私は降雪地帯出身のため、寒冷地手当がある自治体に勤めていました。
11月~3月の期間に、月額10,000円~27,000円程度支給されます。
手当の金額については、扶養の有無、自分が世帯主かどうかにより変動します。
余談ですが、降雪地帯は冬になると電気代やガス代が跳ね上がるため、上記の金額を頂いても収支はマイナスになります・・・
期末・勤勉手当
民間企業でいうところのボーナスです。
6月と12月の年2回支給されます。
貰える金額は、合計で基礎額(月額基本給+扶養手当+役職加算)の約4.5か月分支給されます。
算定される月数は、その年度の人事院勧告により変動します。
役職加算により、階級が上がるとボーナスも増えます。
問題を起こして懲戒処分を受けている場合は、減額対象となるので注意が必要です。
管理職手当
課長補佐職以上になると、時間外手当が無くなります。
その代わりに、管理職手当というものが支給されます。
金額については、役職にもよりますが月45,000~70,000円程度となっているようです。
とある管理職は、
「オレの残業はサブスクだからな!!(笑)」
と笑顔で語り、毎日夜23時頃に帰宅していました・・・
まとめ
地方公務員の給与制度について、解説いたしました。
これから公務員を目指す方は、是非参考にして頂けばと思います。
他にも公務員を目指す上で必見の記事がありますので、是非ご一読ください。
www.withdrawal-civilservice.com