「会計年度任用職員って実際どうなんだろう?」
「一応公務員扱いみたいだから受けてみようかな」
全国の自治体で募集されているパートタイム会計年度任用職員。
しかしながら、安易な気持ちでパートタイム会計年度任用職員になると、その後の自身のキャリアに悪影響を与えることになります。
本記事は地方公務員(市役所職員)として13年間務めた経験のある筆者が、なぜパートタイム会計年度任用職員にならない方がいいのか、パートタイム会計年度任用職員が官製ワープアである理由について解説する記事です。
それでは詳細についてお話ししていきます。
- 正職員と勤務時間はほぼ同じなのに給料は半分以下
- 正職員と仕事内容はほぼ同じなのに給料は半分以下
- 昇給はすぐに頭打ち
- ボーナスも低い
- 部署ガチャによる当たり外れがある
- 職歴として弱すぎる
- 市場価値のあるスキルが身につかない
- まとめ
正職員と勤務時間はほぼ同じなのに給料は半分以下
パートタイム会計年度任用職員の勤務時間は、ほとんどの自治体で1日あたり7時間15分です。
対して正職員は、1日あたり7時間45分です。
勤務時間は正職員と比較して、30分しか変わりません。
にもかかわらず、貰える給料の額は正職員と比較して段違いです。
募集の多いパターンである事務補助であれば、1日あたり7,000円~8,000円程度の給料となり、1か月だと14万円~16万円程度の給料額となります。
上記はあくまで額面の収入額ですので、税金や社会保険料を控除すると手取り額は10万円程度になることも・・・
年収も200万円を少し超える程度になることも珍しくありません。
この収入額ではとてもじゃないですが、生活なんてできません。
近年の物価高の状況においてこの収入額は、パートタイム会計年度任用職員は官製ワープアであると言えるでしょう。
正職員と仕事内容はほぼ同じなのに給料は半分以下
採用される自治体によっては、若手の正職員と同じような仕事内容をやらされる場合もあります。
ほとんどの場合、パートタイム会計年度任用職員の仕事内容は簡易なルーチンワークか接客対応程度です。
しかしながら、組織内の人員不足などの理由により、パートタイム会計年度任用職員しかその仕事を知らないという状況になる場合があります。(特に長年勤めた場合)
上記の状況で、一緒に仕事をする正職員があまり仕事のできない人であった場合、そのストレスは計り知れないものになるでしょう。
しかも、パートタイム会計年度任用職員は正職員と比較して給料は半額セールですので、これもイライラする原因になります。
この状況では、ハッキリ言うと職場にいいように使われているだけです。
↓こんな感じ
昇給はすぐに頭打ち
前述の通り、パートタイム会計年度任用職員は給料が低いです。
定期昇給はあるにはあるのですが、数千円程度しか昇給しませんし、昇給の上限も決まっているためすぐに頭打ちになってしまいます。
正職員であれば定期昇給及び昇格により、年々着々と基本給は上がっていきますが、パートタイム会計年度任用職員は全く上がりません。
条件面で言うと、長く務めるメリットは皆無です。
ボーナスも低い
基本給も正職員より低いですが、ボーナス(期末・勤勉手当)の月数も低いです。
正職員は、自治体によりますが概ね基本給の4.5か月分がボーナスとして支給されます。
しかしながら、パートタイム会計年度任用職員は基本給の2か月程度しかボーナスが支給されません。
部署ガチャによる当たり外れがある
パートタイム会計年度任用職員は、採用後に配属される部署が決まります。
部署によりパートタイム会計年度任用職員の仕事内容は大きく異なるため、部署によって当たり外れが大きいです。
仕事内容が楽な部署に配属されればいいですが、正職員並みの仕事量を求められる場合もあります。
給料が低いのに、仕事量まで多くなってしまうと余計にワープア感が増してしまうことでしょう。
職歴として弱すぎる
「パートタイム会計年度任用職員は年収が低すぎるから転職だ!」
といざ転職活動を行おうとしても、パートタイム会計年度任用職員の職歴は市場価値はほとんどありません。
正職員の公務員でも専門職的なスキルや資格が無いと市場価値が無いので、いい条件の転職先は見つからないのが現状です。
そのうえ非正規の公務員となると、言わずもがなです。
そして、パートタイム会計年度任用職員を何年も続けたところで、正職員へ昇格することは絶対にありません。(正職員になりたかったら、採用試験に合格しないといけない)
給料も低い、キャリアアップとしても使えないとなると、なかなか凶悪な官製ワープアであると断言できます。
市場価値のあるスキルが身につかない
前述の通り、パートタイム会計年度任用職員の仕事内容の大半は定型的な作業です。
ルーチンワークをこなすだけでは、本人の能力が伸びません。
そのため、今まで説明した要素と合わさって、下記の状況が生まれます。
簡単な仕事を日々こなす→能力的に成長しない→転職したくても経験不足でアピールポイントが生まれない→転職できない→現状維持するしかなくなる
こうなると上記の負のループから抜け出すのは容易ではありません。
官製ワープアが作り出す負のループに入らないためには、パートタイム会計年度任用職員にならないことが大事です。
まとめ
パートタイム会計年度任用職員にならない方がいい理由は、
- 勤務時間も仕事内容も正職員と大して変わらないのに給料が低い
- 給料は上がらないし、ボーナスも低い
- 部署によって仕事内容の大変さにムラがある
- 職歴として価値が低い
- 市場価値のあるスキルが身につかない
以上、パートタイム会計年度任用職員は官製ワープアでやめた方がいい理由に関する記事でした。
他にも色々公務員に関する情報を発信していますので、そちらの記事もご一読いただけますと幸いです。
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