この記事では地方公務員(市役所)として13年間務めた経験を元に、人事異動の仕組み、人事異動の結果からわかる職員の評価について、判断する方法を記載しています。
現役の公務員の方は、異動時期が近づいてきて自分が異動するかどうか、そわそわしている頃ではないでしょうか。
本記事は人事異動のサイクルや仕組み、自分が組織からどのような評価を受けているかについて、見極めるための判断ポイントを解説しています。
表向きの人事評価ではわからない真実を、余すことなくお伝えします。
自分は評価されているのか?このまま今の部署にいていいのか?なぜ自分はなかなか異動しないのか?あの職員は期待されている?
そんな疑問を解決する記事ですので、現役公務員の方は必見の内容です!
人事異動サイクル
概ね3年~6年程度で次の部署へ異動するケースが多いです。
新人職員の場合の一番多いパターンとしては、3年程度窓口系の部署で定型的な業務に従事した後、適性や保有資格などを加味して別系統の部署に異動するケースです。
あくまで平均年数ですので、その時の人員の状況や、所属部署の事情などにより前後するケースもあります。
もしあなたが今の部署が合わないので異動したい!と思っていても、よほどのことが無い限り自分の意志で1年で異動することは困難ですので、最低でも3年程度は我慢が必要です。(短期間で異動するケースは必ずと言っていいほど訳ありです。この点についても後ほど解説します。)
人事異動の仕組み
公務員の人事異動は、下記の理由で行われます。
- 様々な部署を経験することで、幅広い知識を身につけることを期待
- 部署の人員バランス(質・量含む)の調整
- 同じ部署に長年いることで、向上心を失ったり、お局様的態度になったり、業務に精通しすぎて悪事を働いてしまう可能性(業者との癒着、業務運用上の欠陥をついた不正など)が高まることなどを防ぐ
長年同じ部署にいると、経験を積んで仕事に慣れてくる分、マンネリを感じたりすることが多いと思います。
そんなこんなで、自分が行きたい部署に異動希望を出したりしてみるのは皆が通る道ですが、なかなか希望が通らなかったりします。
それは、人事異動には皆の希望を叶えられない裏事情が存在するからです。
人事異動の裏事情
表向きは先ほどご説明した理由で人事異動が行われるのですが、管理職や人事担当しか知らない、闇の事情がどこの自治体にも存在します。
この闇の事情については、私が現役時代に人事担当職員やかなり上の方の管理職から入手した情報を元に記載しています。
下記の要素が人事異動に深く影響する事情です。
- 職員間の男女関係のもつれ
- 管理職による自分の部下にしたい職員の奪い合い
- 上司や同僚と相性が悪く、人間関係が劣悪
- 定型的な業務をこなせないほどの無能職員の取り扱い
- 服務規程違反などの処分
1に関しては、離婚、プライベートで交際していたが破局した、特定の職員をしつこくデートに誘っているなど、なんでそんな下世話なこと知ってるの?って情報を人事当局は把握しているので、注意が必要です。
2に関しては、力のある管理職が強引にお気に入りの職員を引き抜くケースです。
信頼も能力も高い職員だと、どの部署からも欲しがられて争奪戦になります。
3に関しては、単純に相性悪いからこいつとこいつは別な部署にしよう、というよくある話です。管理職同士でも仲悪かったりするケースもあります・・・
私は仕事に感情論を持ち込むことによるデメリットは大きいと考えており、感情論で仕事の判断を行う職員を見て強いストレスを感じていました。
4に関しては、あまりに無能過ぎる(マニュアル通りの仕事もこなせない、まともにコミュニケーションが取れないなど)ため、その職員を自分の部署から放出したいと管理職が人事当局に掛け合っている状況です。
無能職員は熾烈な押し付け合いが繰り広げられるので、見世物としては面白いですが、その職員が隣の席に座った日には・・・
5に関しては、処分されたため、左遷的な意味合いの人事が行われるケースです。
この場合、その組織で出世街道に復帰することは極めて困難で、勤め続けている限り腫物扱いされることになります。
特に処分理由が職務上の不正が理由である場合は、真っ当なルートに戻ることはないでしょう。
このような裏事情が色濃く人事異動に影響するため、なかなか希望通りの部署に行けない事象が発生します。
次は、どんな異動が自分が評価されていることの証明になるのか、という点についてご説明していきます。
人事異動のシチュエーション毎に、評価の高低を見極める方法をお伝えします。
高評価の人事異動(出世コース)
高い評価をされている職員は、こんなシチュエーションの異動となります。
- 出世ランキングがS・Aランクの部署に異動(財政、人事、企画、出向など)
- 出世ランキングがS・Aランク以外の部署に異動しない、延々と出世街道をループし続ける
- 重要な政策判断に基づく新規事業が実施される部署への異動
- 平均より低い年齢で管理職に到達する
部署の出世ランキングについては、下の記事で詳しく解説しています。
www.withdrawal-civilservice.com
中でも、官房系と呼ばれる部署のループが最強の出世コースです。
あとは同年代と比較して出世が早いってのもわかりやすい指標ですね。
普通評価の人事異動
平均的な評価をされている職員の場合、こんなシチュエーションの異動となります。
- 3~6年程度で、現在所属している部署とは別ジャンルの部署に異動(例:窓口部署から総務系部署や経済系部署に異動など)
- 出世ランキングがB・Cランクの部署に異動
よくある異動のパターンで、特段低くも高くもない評価を受けているときにこうなります。
ゼネラリストを育成しようとする考えの自治体が多いため、普通程度の評価を受けている職員は様々な部署をローテーションすることになるでしょう。
低評価の人事異動
残念ながら低い評価または人事当局から嫌われている場合、こんなシチュエーションの異動となります。
- わずか1年で同系統の部署へ異動(窓口部署→窓口部署)
- 逆に全く異動しないで同じ部署にずっといる
- 出世ランキングがDランク以下の部署にしか異動しない
- 出世ランキングがE~Fランクの部署に異動
特に、短期間で同系統の部署を無限ループする異動は危険度大です。
無能または問題職員の押し付け合いの結果によるものですので、この異動経過を辿っている職員は100%何かあるので、警戒した方がよいです。
逆に全く異動しないケースも引き取り手が無いまたは同じ業務しかこなせないと判定されている状況です。(裏ケースで超優秀なので異動させたらその部署が崩壊するってケースもあります。そんな職員はあなた自身が優秀であると感じているはずなので、すぐにわかると思います。)
断言しますが、評価が高くない職員は、S~Aランク部署には異動できません。
低い評価を受けてしまっているが、どうにか挽回できないのか?
という点についても解説します。
評価の上げ方
このような行動で評価を高めることができます。
- 周囲と職務上の必要なコミュニケーションを密に行う
- 担当業務の責任範囲をきっちりこなし、担当業務外の知識を身に着け周囲をフォローする
- 業務効率化の実績を作る
- 新規事業を軌道に乗せる
「これってめっちゃ当たり前のことやん!!」
と思ったあなたは極めて正常な社会人です。残念ながらその「当たり前」がわからない人間が多いんですよね・・・
評価されない時の対処法
自分は一生懸命やっているのに認められない、上司が正当に頑張りを評価してくれない、スピード感の無い仕事に耐えられない、年功序列に納得がいかない、定型的な業務ばかりでつまらない、などなど感じている方は大勢います。
私も元公務員ですので、そんな職員の一人でした。
私は独学で情報系の知識を身に付け、情報系の資格を取得し、転職を果たすことができました。
転職して世界が広がって、やりたいことができ、今とても充実しています。
「公務員だから市場価値が低い・・・」
「このまま公務員として一生を終えていいのだろうか・・・」
「スキルアップして自分の価値を高めたい・・・」
もしあなたにそんな気持ちが少しでもあるなら、現状を変えるための行動を強くお勧めします。
今の職場で頑張るのも一つの道ですし、転職するのも一つの道です。
大切なのは、自分自身の人生を自分で決める意思です。
もしあなたが今の職場に疑問を感じているなら、下記のサイトを活用し、どんな求人があるのか、自分の市場価値はどの程度なのか、自分で確認することができます。
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同じ感覚を味わってほしいですし、変化を恐れないで行動していただけたら元同業として嬉しく思います。
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それでは無料でサービスを利用できる転職活動に有用なサイトについてお伝えしますね!
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未経験でIT業界へ転職する方に特化したサービスといえます。
まとめ
人事異動と職員の評価に関してお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
高評価の方はそのまま邁進し、出世街道を歩んで素晴らしい職員になってください!
残念ながら低評価であることがわかってしまった方は、ショックかもしれませんが腐らずに前を向いて行動することが大切ですので、諦めないでくださいね。(現状を変えるためには、行動することが大事です!)
また、他にも色々公務員に関する情報を発信していますので、そちらの記事もご一読いただけますと幸いです。
↓公務員に向いているMBTIについてまとめた記事です!
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本業に固執せず、「資産運用」を始めてみるのもいいですよ♪
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下の記事は、公務員の激務部署ランキングです!
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私が公務員を辞めた理由についてお話しています。